ミッシェルとオギュスタンのサブレ作りの秘訣

僕らがやったのは、400回以上の試作だけではない。サブレ生地に関するありとあらゆることの研究も欠かさなかった。材料それぞれの役割、質(例えば、粉でいえば種類、配合の割合、たんぱく質の含有量、そしてバターでは脂質含有量・・・)、さまざまなテクスチャーを実現するための必要量、材料を混ぜ合わせるプロセス、などを学んだ。

サブレ作り見習いさん達へ、僕らの秘密のノウハウを特別に披露しよう。



3種類のサブレ生地

  • 粉・バター・砂糖 ポロポロのクランブル風生地
  • 粉・バター・砂糖・卵黄 ブルターニュ風サブレ生地
  • 粉・バター・全卵 サクサクのサブレ生地

2つの重要なサブレ生地作り技術

「サブラージュ」
まず脂質と粉を混ぜ、そのあと水と卵(場合によっては水のみ)を加える。
脂質(バター)は小麦粉の粒子を包みこみ、水分と触れないようにしてくれる。こうすると、後に加水しても、小麦粉に含まれるグルテンがゴム状になることはない。

「乳化」
バターと砂糖を混ぜ、そのあと水と卵(場合によっては水のみ)を加える。
バターと砂糖に液体状の材料を混ぜ乳化させたものは、粉の粒子を包みこみ、生地のポロポロとした感触を実現させることに役立つ。

どうして生地作りは素早く行わなくてはならないのだろう?

たんぱく質の一種であるグルテンは、乾燥した状態の粉に含まれる成分。加水すると、グルテンはゴム状になる。生地を混ぜれば混ぜるほど、グルテンは水をのみこんで、生地は硬くなってしまうんだ。

どうしてサブレ生地は温度が高い程もろくなるのだろう?

答えは単純。バターは温度が高いと液体に、低いと固体になるから!

面倒くさがり&時間がない人へのアドバイス

なんといっても、サブレ生地にしてもタルト生地にしても、一番美味しいのはあなた自身自分でが作ったもの!
もし、1つだけタルトを食べたいと思っても、10個分の生地を作って、9つは仲間用に冷凍しておこう。タルト生地は脂質が多くて水分が少ないので、冷凍保存に向いているから。
もし、やむを得ず、どうしても、既製のタルト生地を買わなくてはいけない場合は、保存料が多く含まれる生のものより、冷凍のものを選ぼう。